千銃士 千銃士

アニメ『千銃士』オリジナルサウンドトラック「Noble Bullet Symphonies」

アニメ『千銃士』
オリジナルサウンドトラック

「Noble Bullet Symphonies」

2019.1.9(水)発売予定

アニメ『千銃士』オリジナルサウンドトラック「Noble Bullet Symphonies」

品番: ZMCZ-12717
価格: 3,000円+税
発売元: 株式会社マーベラス
販売元: 株式会社KADOKAWA

■収録内容

音楽:高木 洋
BGM約40曲+TVOPED収録

■収録楽曲一覧



1 The Thousand Noble Musketeers
2 レジスタンスのテーマ
3 陽だまりの点描
4 ひとときのジュビリー
5 Honky Tonk Masketeers
6 黄昏のエチュード
7 僕であるために
8 破滅の蠢動
9 世界帝軍
10 ちいさな大冒険
11 貴銃士たちの午後 -antique memory-
12 気高きシエスタ
13 手のひらのぬくもりを
14 古銃たちのララバイ
15 蝶足舞曲
16 搦手の密約
17 Dirty Whisper
18 ステルス ~潜入~
19 RED LINE
20 Tactics & Strategy

21 暁の出撃
22 そして、終わりなき哀しみ
23 こころのメディック
24 マスターに捧ぐ(a Loyalty)
25 陰謀列車の事件
26 Musketeers' Jamming
27 Backyard Joint
28 LOVE
29 沈黙の予兆
30 宿命のソリチュード
31 招かれざる貴銃士 ~世界帝軍幹部~
32 BLACK OUT
33 メインテーマ ~薔薇の刻印~
34 反逆の理由
35 Winds of Silver -antique memory-
36 導きのセレナード
37 追憶のともしび
38 Be Noble ~自由へのRebirth~(スペシャル・バージョン)
39 シグナル(スペシャル・バージョン)
40 antique memory(TVサイズ)
41 BLACK MATRIX(TVサイズ)
42 世界帝シアター

スマートフォンゲームとして、2018年3月にスタートした『千銃士』。
7月のTVアニメで音楽を担当するのは高木洋(たかき ひろし)。
現在放送中の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の音楽&主題歌の作編曲のほか、これまで、「プリキュア」シリーズでも音楽を担当。印象的なメロディを中心とした緻密なアンサンブルで多くの支持を受ける。
本作、アニメ『千銃士』の音楽はまさに高木洋の真骨頂。大編成のストリングスによるメインテーマや戦闘アクション曲のほか、ケルトやブルース、ロシア民謡など、『千銃士』で描かれる無国籍なディストピア、そしてその中で営まれる日常を幅広い音楽性で描き出しています。
本サントラCDには、さらにオープニング&エンディングのTVサイズも収録。
作品ファンはもちろん、劇伴ファンも満足のアルバムです。

初回生産封入特典

  • ショートストーリーブック「ノーブル・ヒストリエ ~消えたタバティエール特製ハムを探せ!~」

    ショートストーリーブック
    「ノーブル・ヒストリエ ~消えたタバティエール特製ハムを探せ!~」

音楽家・高木 洋インタビュー
人の身体によって生み出される演奏の『温もり』を感じて欲しい

——今回TVアニメ『千銃士』の音楽を担当するに当たり監督をはじめアニメスタッフから作品について解説されたと思いますが、本作にどのような印象を持たれましたか?
「PV打ち合わせの際にかなり詳細な世界観やキャラクターの設定を伺いました。とても緻密に構成されていて、奥深いところまで作り込まれているなという印象でした。ただ、物語の壮大な部分だけではなく、貴銃士たちそれぞれの、等身大の若者としての賑やかな日常も描かれるということで、その対比が面白いなと思いました」
——PVでも使用された「絶対高貴」をイメージして作られた楽曲「The Thousand Noble Musketeers」について、どのようなプロセスを経て誕生したのでしょうか?
「監督、プロデューサーからはクラシカルでロマンチックなイメージで、なおかつ勇壮で奮い立つ感じにしたいという要望がありました。「絶対高貴」はこの作品の核となる部分なので、楽曲としてもパワーが必要です。揺るぎないメインテーマとしての強いメロディを作り、オーケストラの煌びやかさを前面に押し出したアレンジにしました。曲の土台となるリズムをどうするかで何度かやり取りがあり、第一稿は4つ打ちのダンスビートだったと思います。その後生ドラムとベースが効いたロックなアレンジを経て、最終的には映画音楽的なパーカッションに落ち着きました。紆余曲折ありましたが結果として最善の着地点を見つけられたと思います」
——「陽だまりの点描」「こころのメディック」「導きのセレナード」「黄昏のエチュード」といった、「The Thousand Noble Musketeers」のメロディーテーマをアレンジした楽曲について、苦労した点などありますか?
「『The Thousand Noble Musketeers』がちょうど歌のメロディのようにAメロ〜Bメロ〜サビといった3部構成になったので、それぞれの日常や心情を描く、メロディアレンジバージョンにおいて、この心情にはサビが合うなとか、この日常にはAメロからBメロまでだなというふうに、メインテーマのどの部分を使ったら一番しっくりくるのかを考えながら作りました。このようにひとつのメインテーマから様々な曲調のバリエーションを作ることはよくあるのですが、何より大切にしているのは、核となるメインテーマのメロディが強くてしっかりしているという事。そこさえちゃんとしていれば大体どんな曲調にリアレンジしてもうまくいくものなんです。それぞれの曲は全く違うアレンジですが、メインテーマのどの部分を使っているかを探しながら聴いてもらえると、より楽しんでいただけると思います」
——「反逆の理由」、「レジスタンスのテーマ」といったレジスタンス側の勇壮な楽曲、「世界帝軍」「招かれざる貴銃士 ~世界帝軍幹部~」など、世界帝軍イメージのハードな楽曲など、千銃士の世界の中で「戦闘」を描いた楽曲について音楽的にはどのようなアプローチから作曲されたのでしょうか?
「レジスタンス側は人間味あふれる感じにしたかったので、なるべく生楽器中心の『人間が演奏した』音楽にしています。世界帝軍側も生楽器は使いますが、それだけでなくコンピューター、シンセなどの『無機質なものが演奏に加わった』音楽で表現しました。『世界帝軍』は僕がこれまでであまり作ってこなかった無機質な曲調で、自分の新たな一面を形にできてとても満足しています。『招かれざる貴銃士 ~世界帝軍幹部~』はロックなドラムとエレキギターにストリングスに、コンピュータープログラミングの打ち込みリズムをミックスしたハイブリッドなアレンジに加え、音楽的には敢えて濁ったハーモニーを多用して、アニメでは声を発しない『現代銃の貴銃士』の『狂気』を表現しています。そういった対比を聴き込んでいただけると嬉しいです」
——本作については、戦闘アクションはもちろん、アジトでの貴銃士たちの群像劇も描きたいという側面がありました。「陽だまりの点描」「Musketeers' Jamming」といった日常イメージ楽曲や、本作の魅力のひとつでもある無国籍な情景描写に合わせた「ひとときのジュビリー」「蝶足舞曲」のような楽曲などについてお聞かせください。
「貴銃士たちやレジスタンスの人々の『温もり』を表現するために、普段シンセの打ち込みで済ませてしまうことが多いパーカッション全般をパーカッショニストのまたろうさんにお願いしました。レコーディング編成を考える上で、これはとても贅沢なブッキングなのですが、レジスタンス側の日常曲に『あふれる生命の息吹』を吹き込んでもらえたと思います。また、劇伴打ち合わせの際に、貴銃士同士の睨み合いや喧嘩のシーンにブルース的な要素がぴったりなのではないかという提案を頂いたので、普段の録音ではなかなか使うことがないのですが、ハーモニカプレーヤーの平松さんにブルースハープの素晴らしいアドリブをたくさん演奏して頂きました。さらに素晴らしいプレイヤーのお話をさせて頂くと、いつもフルートをお願いしている高桑さんに『ひとときのジュビリー』のティンホイッスルや『ちいさな大冒険』のリコーダー、さらにオリエンタルな曲調の『蝶足舞曲』ではご自身お手製という竹製の縦笛など、たくさんの楽器をお願いしています。生楽器のレコーディングはどれも手間と費用がかかるのですが、ぜひ人の身体によって生み出される演奏の『温もり』を感じてもらえたら嬉しいです」
——本作については、戦闘アクションはもちろん、アジトでの貴銃士たちの群像劇も描きたいという側面がありました。「陽だまりの点描」「Musketeers' Jamming」といった日常イメージ楽曲や、本作の魅力のひとつでもある無国籍な情景描写に合わせた「ひとときのジュビリー」「蝶足舞曲」のような楽曲などについてお聞かせください。
「貴銃士たちやレジスタンスの人々の『温もり』を表現するために、普段シンセの打ち込みで済ませてしまうことが多いパーカッション全般をパーカッショニストのまたろうさんにお願いしました。レコーディング編成を考える上で、これはとても贅沢なブッキングなのですが、レジスタンス側の日常曲に『あふれる生命の息吹』を吹き込んでもらえたと思います。また、劇伴打ち合わせの際に、貴銃士同士の睨み合いや喧嘩のシーンにブルース的な要素がぴったりなのではないかという提案を頂いたので、普段の録音ではなかなか使うことがないのですが、ハーモニカプレーヤーの平松さんにブルースハープの素晴らしいアドリブをたくさん演奏して頂きました。さらに素晴らしいプレイヤーのお話をさせて頂くと、いつもフルートをお願いしている高桑さんに『ひとときのジュビリー』のティンホイッスルや『ちいさな大冒険』のリコーダー、さらにオリエンタルな曲調の『蝶足舞曲』ではご自身お手製という竹製の縦笛など、たくさんの楽器をお願いしています。生楽器のレコーディングはどれも手間と費用がかかるのですが、ぜひ人の身体によって生み出される演奏の『温もり』を感じてもらえたら嬉しいです」
——本作では戦闘シーンにキャラソンが挿入歌として使われることが当初から予定されていたこともあり、劇伴のメニューとしては、むしろアクション系よりも心情系の楽曲が多く作曲されました。アクション、心情系問わず、高木さん楽曲の特徴のとして「メロディアスな楽曲」であることが挙げられます。「宿命のソリチュード」「僕であるために」など悲しみの心情表現はとても深く、また「優しさ」や「愛情」をテーマにしたものについては、「古銃たちのララバイ」の「手渡しするような愛」を感じるもの、「マスターに捧ぐ」「LOVE」のような「大きく包み込むような愛情」を感じるものなど高木さんならではの作曲の幅広さを感じます。
「心情系の楽曲を作る際には脚本をできるだけ読み込んで『このシーンならどんな曲が流れるだろうか』と考えながら、実際の使用シーンをイメージしながら作曲します。各キャラクターがどんな声なのかを知りたかったので、実際にスマフォでゲームの千銃士をプレイしてみて、アニメの脚本を呼んだときに、各キャラクターの声でセリフが聞こえてくるように心がけました。ひとつのシーンを何度も読み返すうち、ある瞬間にメロディとハーモニーが浮かんでくるんです。『宿命のソリチュード』は3話のブラウン・ベスとシャスポーの言い争いのシーンを想定して作った曲で、なかなか音楽では表現しづらい『怒り』の感情をチェロの独奏で形にしました。『LOVE』は大きな愛をテーマにした曲ですが、一定の拍子もないフリーテンポの演奏で、ただ純粋にメロディとハーモニーだけで想いを伝えるような、そんなお気に入りの曲に仕上がりました」
——最後に、サウンドトラックとしての、本アルバムの聴きどころや全体としてこだわった部分などあればお聞かせください。
「これまで小さな子ども向けの作品で劇伴を手掛けることが多く、こういった全年齢対象の作品に関わる事がなかなか無かったので、普段書くことがなかったタイプのスコアも書けましたし、今までやってこなかったようなチャレンジをたくさんすることができました。もちろん作曲については、いつものようにメロディとハーモニーを大切にして作りましたし、編曲という側面においては、新しいアプローチをたくさん取り入れたので、聴くたびに新しい発見があるような仕上がりになっていると思います。ぜひたくさんの方に末長く聴き続けて頂けたら嬉しいです」

高木 洋(たかき ひろし)/作曲家。1976年5月24日生まれ。福岡県出身。東京音楽大学作曲専攻(映画放送音楽コース)卒業。鮮烈な音楽性と印象深いメロディラインが特徴で、「魔法つかいプリキュア!」などプリキュアシリーズをはじめ、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」「おしりたんてい」「AKB0048」「侍戦隊シンケンジャー」など、アニメ、特撮、TVドラマにおいて数々の作品で音楽家として劇伴を担当。また近年はアニメの主題歌、エンディングテーマ、キャラクターソングに加え、アーティストへの楽曲提供など、ボーカル作品の分野まで活動の場を拡げている